自然にやさしい塗り壁

自然志向派に好評の塗り壁

部屋の壁は一般的に四面あり、それだけで部屋の大きな面積を占めるため、インテリアの印象に強く働きかけるものです。西洋風住宅が多い現代では、内装に用いる壁材で主流なのはクロス仕上げですが、自然志向や健康志向から近年、リフォームで見直されているのが塗り壁です。 塗り壁には昔から使われてきたしっくい壁やじゅらく壁が有名ですが、自然素材がもつナチュラルなテクスチャーと風合いで人気が出ている壁材に珪藻土があります。塗り壁は吸湿性、防火・防音性が高く、化学物質を含まないためシックハウスへの影響が少ないのが特徴です。 その反面、左官職人の腕の良し悪しが仕上げに影響したり、塗りと乾燥を繰り返して行なうため施工期間が長くなります。費用も一般のクロス仕上げよりは嵩むことになりますが、耐久性が高く一生ものの素材であり、長い目で見れば塗り壁のトータルコストは安くなるともいえます。

改めて見直されつつある伝統的な左官技術による塗り壁

日本の住宅は長い間、屋内屋外を問わず、土や漆喰による塗り壁によってつくられてきました。こうした壁を、材料の性質を見きわめ、使いこなすことによって、つくり続けてきたのが、左官職です。 しかし、こうした手間と時間のかかる塗り壁は、ビニルクロスなどの、安価で簡単に施工出来る工業製品の普及によって、ここ数十年の間に、あまりつくられることがなくなってしまいました。 ただ、近年では、室内環境や自然環境への関心が高まり、改めてこうした塗り壁が見直されるようになってきました。そして、昔ながらの伝統的な左官技術も、住宅の中に、柔軟にいかされるようになってきています。 そうしたことを踏まえて、現在では、地場の土をいかした塗り壁が各地で復活しつつあります。